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DENDROBATIC LIFE

樹上生活の日々。

人はどこまで残酷になれるか

ちょっと早い夏休みをとったので、帰省。
その間読んでいたのが、豊田正義著「消された一家  北九州・連続監禁殺人事件」。


2002年3月に、17歳の少女が保護されたことから発覚した、
犯罪史上類を見ない、残虐な事件である。

なにしろ、1人の男によって、子供2人を含む7人もの男女が次々に監禁・殺害させられた(現在、控訴審中)。

著者は、事件の一審をすべて傍聴。
事件の経過を、保護された17歳の少女と、7人を殺害したとして男とともに起訴された内縁の妻の証言を元に詳細にたどる。
ただ単に事件をたどるだけではなく、ドメスティック・バイオレンスによって、
人間はどのような心理になるのか、どこまで残酷になれるのか、を追究していく。

この本は、読売新聞の「空想書店」というコーナーで、青山真司さんが、「怖い本」として紹介したものである。

たしかに、殺害に至る経緯や、遺体を解体する場面などは、
下手なホラー映画よりぞっとするものがある。

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