DENDROBATIC LIFE

樹上生活の日々。

静かなサスペンス

映画「午後8時の訪問者」を観た。
公式サイトはこちら。
原題は「La fille inconnue」。

診療所で働く代理の医師ジェニー。
研修医を叱っていたその時、ドアのブザーが鳴らされる。
応答しようとした研修医をジェニーは「診療時間外だから」と止める。
しかし、翌日、少女の遺体が発見され、彼女がブザーを鳴らしたことが分かる。
「あの時受け入れていたら」と自責の念にさいなまれるジェニー。
独自に少女の身元を調べるが・・・。
監督はジャン=ピエールとリュックのダルデンヌ兄弟。「サンドラの週末」。

身近な問題を冷静な目で見つめ続ける姿勢は「サンドラの週末」同様。
テーマは一見サスペンス風なのだが、アクションもなければ銃も派手な暴力もない。
ジェニーを淡々と追いながら、徐々に明らかにされるフランス社会の闇の部分。
傑作である。

★★★☆☆

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人災

映画「バーニング・オーシャン」を観た。
公式サイトはこちら。
原題は「Deepwater Horizon」。

メキシコ湾に浮かぶ油井ディープウォーター・ホライズン。
技師のマイクは、主任のジミー、操縦士のアンドレアらと共に、2週間の勤務につくためヘリで到着した。
ジミーはBP社幹部のヴィドリンが必要なテストを行っていないことに腹を立てるが、簡易テストを実施することで折り合う。
しかし、海底では不気味な泡が次々と吹き出ていた。

マイクにマーク・ウォールバーグ。「テッド」「トランスフォーマー」新シリーズ。
ジミーにカート・ラッセル。「ヘイトフル・エイト」。
アンドレアにジーナ・ロドリゲス。今作が初見。
ヴィドリンにジョン・マルコヴィッチ。「ウォーム・ボディーズ」「バーン・アフター・リーディング」。
マイクの妻フェリシアにケイト・ハドソン。今作が初見。
監督はピーター・バーグ。「ローン・サバイバー」「バトルシップ」。

2010年に起きた原油流出事故。
油まみれになった海鳥の映像は、記憶に新しい。
その原因となった油井の爆発事故。
映画では、工期の遅れを焦る親会社の幹部が「悪」で、掘削業者は「善」のように描かれているが、事故を起こしたという点では同罪だろう。
11人の命が奪われたという事実は揺るがない。

予告編では緊迫した脱出劇が繰り広げられているかのようだったが、時々炎にあぶられる程度で、作品としては緊迫感に欠ける。
パニック映画の名作「タワーリング・インフェルノ」には及ばない。

★★★☆☆

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泣いた

映画「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」を観た。
公式サイトはこちら。

インドの田舎町に住む5歳のサルーは、仲良しの兄グドゥに連れられて、石炭を貨物列車からちょろまかしたり、客車の中をあさって小銭を集めたりして、貧しい家計の足しにしていた。
ある日、グドゥに無理矢理ついてって大きな駅に着いたサルーは、回送列車の中で寝込んでしまう。
気づいたときは、列車は走り出していて、回送ゆえドアが開くこともなく、コルカタまでたどり着いてしまった。
施設に入ったサルーは、そこでオーストラリアに住むスーとジョンの夫婦の養子になることを薦められる。
そして二十数年。
成人したサルーは、友人のパーティで、幼い頃に兄にねだった揚げ菓子を目にする。
そして、自分の故郷を探すべく、グーグルアースを開く。

成人したサルーにデーヴ・パテール。「チャッピー」「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」。
サルーの恋人ルーシーにルーニー・マーラ。「キャロル」。
スーにニコール・キッドマン。「虹蛇と眠る女」「リピーテッド」。
ジョンにデビッド・ウェナム。「300 〈スリーハンドレッド〉 〜帝国の進撃〜」。
監督はガース・デイヴィス。本作が長編デビュー。

実話を元にした作品だが、まさに「事実は小説よりも奇なり」である。
幼少時代のサルーを演じたサニー・パワールの演技も素晴らしいものがあった。
幼少から成人までを描く映画は、成人時代の方が長いものだが、本作のほぼ半分くらいは幼少時代。
サニーの演技を見れば、それもうなずける。

それにしても、映画を見て、涙が頬を伝って流れるほど心を揺り動かされたのは初めて。

★★★★☆

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3人目

映画「パセンジャー」を観た。
公式サイトはこちら。

120年かけて移民星へ向かう巨大な宇宙船。
コールドスリープ装置の故障で予定の90年も早く目覚めてしまった技術者のジム。
途方に暮れるジムだが、唯一の話し相手はバーテンダーのアンドロイド、アーサー。
1年後、たまたまコールドスリープ中のオーロラを見たジムは、彼女を目覚めさせる。
2人は愛し合うようになるが、宇宙船に異常が発生する。

ジムにクリス・プラット。「マグニフィセント・セブン」「ジュラシック・ワールド」。
オーロラにジェニファー・ローレンス。「X-MEN」シリーズ。
アーサーにマイケル・シーン。「ミッドナイト・イン・パリ」。
甲板長ガスにローレンス・フィッシュバーン。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」。
監督はモルテン・ティルドゥム。「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」。

予告編ではオーロラも偶然目覚めてしまったのかと思っていたのだが、実はジムの仕業。

実は個人的にジェニファー・ローレンスは「ウィンターズ・ボーン」以外は今ひとつ評価できなかったのだが、今作ではちょっとお高くとまった感じの作家をうまく演じていたと思う。
ジムにだまされていたことを知ったときの表情も、憎しみと絶望がよく出ていたと思う。

セキュリティが厳重となった現在においては、下位ランクの旅客のジムには入るところができないスペースが生じる。
一昔前なら2人で描き切れていたのだろうが、もう1人目覚めさせざるを得なかったのだろう。
そこがちょっと残念。

★★★☆☆

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グレートウォール・トルーパーズ

映画「グレートウォール」を観た。
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ウィリアムは「新兵器」黒色火薬を求めて仲間たちと旅をしていた。
しかしキャンプ中にトバールを残して何者かに襲われてしまう。
ウィリアムが振るった剣は、何者かの腕を切り落とす。
2人は盗賊に追われるが、その前に巨大な壁が現れる。
壁は巨大な長城で、「禁軍」が首都を何者かから守っていた。
禁軍の女隊長リンはウィリアムたちを捕らえるが、そこに何者かの群れが現れた。
それは60年ぶりに現れた「饕餮(トウテツ)」という怪物たちだった。

ウィリアムにマット・デイモン。「オデッセイ」「インターステラー」。
トバールにペドロ・パスカル。今作が初見。
リンにジン・ティエン。「キングコング: 髑髏島の巨神」。
長城に住み着いた牧師バラードにウィレム・デフォー。「きっと、星のせいじゃない。」。
監督はチャン・イーモウ。「LOVERS」「HERO」。

トウテツはオオカミ状の怪物なのだが、女王トウテツが放つ電波?で行動する。
エイリアンと「スターシップ・トルーパーズ」のバグを足したような生物。
姿形はオオカミのようなイノシシのような。

今作で出色だったのはリン役のジン・ティエン。
キングコングでは目立たない研究者役だったが、今作ではその美貌がこれでもかとスクリーンいっぱいに映し出される。
役柄上あまり笑顔を見せないのだが、そこがいい。
要注目である。

★★★☆☆

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